ウェットエンドにおけるカルボキシメチルセルロースナトリウムの紙品質への影響
カルボキシメチルセルロースナトリウム (CMC) は、製紙プロセス、特にウェットエンドで一般的に使用され、紙の品質に大きな影響を与える可能性のあるいくつかの重要な役割を果たします。 CMC が製紙のさまざまな側面にどのような影響を与えるかは次のとおりです。
- 滞留性と排水性の向上:
- CMC は、製紙プロセスのウェットエンドで保持助剤および排水助剤として機能します。パルプスラリー中の微粒子、充填剤、添加剤の保持力が向上し、紙シートの形成と均一性が向上します。さらに、CMC はパルプ懸濁液からの水の除去速度を高めることで排水を強化し、その結果、脱水が速くなり、機械効率が向上します。
- 形成と均一性:
- CMC は保持力と排水性を向上させることで、紙シートの形成と均一性を向上させます。坪量、厚さ、表面の平滑性のばらつきが軽減され、より安定した高品質の紙製品が得られます。 CMC はまた、完成した紙の斑点、穴、縞などの欠陥を最小限に抑えるのにも役立ちます。
- 強度の強化:
- CMC は、繊維の結合と繊維間の結合を改善することにより、紙の強度特性に貢献します。これは繊維間の結合強化剤として作用し、紙シートの引張強度、引き裂き強度、破裂強度を高めます。これにより、引き裂き、穴あき、折れに対する耐性が向上し、より強く耐久性のある紙製品が得られます。
- 形成とサイジングの制御:
- CMC は、特に特殊紙グレードの紙の形成とサイジングを制御するために使用できます。これは、紙シート内の繊維と充填剤の分布を調整するだけでなく、デンプンやロジンなどのサイズ剤の浸透と保持を制御するのに役立ちます。これにより、完成した紙の最適な印刷適性、インク吸収性、および表面特性が保証されます。
- 表面特性とコーティング適性:
- CMC は紙の表面特性に寄与し、平滑性、多孔性、印刷品質などの要素に影響を与えます。紙シートの表面均一性と平滑性が向上し、塗工適性や印刷適性が向上します。 CMC はコーティング配合物のバインダーとしても機能し、顔料や添加剤を紙の表面に付着させるのに役立ちます。
- スティッキーとピッチの制御:
- CMC は、製紙プロセスにおける粘着性 (粘着性汚染物質) とピッチ (樹脂物質) の制御に役立ちます。粘着物やピッチ粒子の分散効果があり、凝集や抄紙機表面への堆積を防ぎます。これにより、ダウンタイム、メンテナンスコスト、粘着性やピッチ汚染に関連する品質問題が軽減されます。
カルボキシメチルセルロースナトリウム (CMC) は、製紙プロセスのウェットエンドで重要な役割を果たし、保持力、排水性、形成性、強度、表面特性、および汚染物質の制御の向上に貢献します。その多機能特性により、さまざまな紙グレードや用途で紙の品質と性能を向上させるための貴重な添加剤となります。
投稿日時: 2024 年 3 月 8 日